インターネットFAXとは?
インターネットFAX(オンラインFAX)とは、従来の電話回線やFAX機を使わずに、インターネット経由でFAXを送受信できるサービスです。パソコンやスマホからPDFファイルをアップロードするだけで、相手のFAX機に文書が届きます。
「FAXって古い技術じゃないの?」と思われるかもしれませんが、日本では官公庁・医療機関・不動産業界などで依然としてFAXが広く使われています。インターネットFAXは、そんなFAX文化とデジタル時代を橋渡しするサービスです。
インターネットFAXの仕組み
インターネットFAXの送信は、大きく3つのステップで行われます。
1. デジタルデータのアップロード
ユーザーがPDFファイルをインターネットFAXサービスにアップロードします。
2. デジタル→アナログ変換
FAXサービスのサーバーが、デジタルデータを従来のFAX信号(アナログ信号)に変換します。この変換にはVoIP(Voice over IP)技術が使われており、具体的にはT.38というFAX専用のプロトコルが利用されています。
T.38プロトコルは、インターネット上でFAXデータを効率的に伝送するために設計された国際規格です。通常の音声通話用VoIPと異なり、FAX信号の特性に最適化されているため、パケットロスや遅延によるエラーが起きにくいのが特徴です。簡単に言えば、「FAX信号をインターネットに載せるための翻訳機」のような役割を果たしています。
3. 電話回線経由で送信
変換されたFAX信号が、電話回線を通じて相手のFAX機に送信されます。相手から見ると、通常のFAXと同じように受信されます。
つまり、送信側はインターネットを使い、受信側は従来のFAX機で受け取るという仕組みです。相手がインターネットFAXを使っている必要はありません。
クラウドFAXとの違い
「インターネットFAX」と「クラウドFAX」は混同されがちですが、厳密には異なる概念です。
- インターネットFAX: インターネット経由でFAXを送受信するサービスの総称。送信先は従来のFAX機でもOK
- クラウドFAX: クラウド上にFAXデータを保存・管理するサービス。送受信の履歴やファイルがクラウドに保存され、複数人で共有できる
多くのサービスは両方の機能を兼ね備えていますが、QuickFax JPのように「送信特化・データは保持しない」タイプもあれば、eFaxのように「クラウド上に受信FAXを蓄積して閲覧できる」タイプもあります。自分の用途に合ったタイプを選びましょう。
インターネットFAXのメリット
1. 場所を選ばない
パソコンやスマホがあれば、自宅・オフィス・外出先・海外からでもFAXを送信できます。コンビニに行ったり、FAX機の前に立つ必要はありません。
2. 紙が不要(ペーパーレス)
送信するファイルはデジタルデータなので、紙に印刷する必要がありません。受信する場合もデータで届くため、紙の保管が不要です。
3. コスト削減
FAX機の購入費用、インク・トナー代、電話回線の基本料金が不要になります。特にオフィスでは、FAX専用回線の月額料金(約2,000〜3,000円)を節約できます。
4. いつでも送信できる
24時間365日、いつでも送信可能です。深夜や早朝でも、相手のFAX機が受信待ちなら問題ありません。
5. 送信記録がデジタルで残る
いつ・どこに・何を送ったかがデジタルで記録されるため、管理が楽です。従来の紙の送信レポートをファイリングする手間がなくなります。
6. セキュリティの向上
暗号化通信(TLS/SSL)で送信されるため、電話回線の盗聴リスクが低減します。また、コンビニのような公共の場で機密文書を扱う必要がなくなります。
サービスによっては、送信完了後にサーバーからファイルを自動削除する機能もあります。QuickFax JPでは送信完了後にアップロードされたPDFを自動削除しており、データが不必要に保持されることはありません。
インターネットFAXのデメリット
1. インターネット接続が必要
当然ですが、インターネットに接続できない環境では利用できません。ただし、2026年現在、スマホがあればほぼどこでも利用可能です。
2. 送信コストが割高な場合がある
コンビニFAX(1枚50円)と比較すると、オンラインFAXは基本料金50円+1枚50円〜。4枚以上なら1枚30円、11枚以上なら1枚20円と、枚数が増えるほどコンビニより安くなります。移動時間やプリント代を考慮すると、オンラインFAXの方がお得です。
3. 操作に慣れが必要
ITに不慣れな方にとっては、PDFの作成やファイルのアップロードが難しく感じられる場合があります。
従来のFAXとインターネットFAXの比較
| 項目 | 従来のFAX | インターネットFAX |
|---|---|---|
| 必要な機器 | FAX機 + 電話回線 | PC or スマホ + インターネット |
| 初期費用 | 1万円〜(FAX機) | 0円 |
| 月額費用 | 2,000〜3,000円(回線) | 0〜1,000円 |
| 送信コスト | 通話料(約10円/枚) | 基本料金50円+20〜50円/枚 |
| 送信場所 | FAX機の前 | どこでも |
| 原稿形式 | 紙のみ | PDFデータ |
| 送信記録 | 紙のレポート | デジタル記録 |
| セキュリティ | 低い(盗聴リスク) | 高い(暗号化) |
インターネットFAXサービスの種類
月額制サービス
eFax、jFax、MOVFAX(モブファックス)など。月額1,000〜1,500円程度で、一定枚数まで送受信できます。頻繁にFAXを使う方向け。
従量課金制サービス
QuickFax JPなど。月額料金なしで、送信した分だけ料金がかかります。たまにしかFAXを使わない方向け。
無料サービス
完全無料のサービスはほぼありません。通信コストがかかるため、何らかの形で課金が必要です(無料でFAXを送る方法の記事も参照)。
ペーパーレス化・DXの文脈でのインターネットFAX
2026年現在、日本政府が推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)の流れの中で、FAXの廃止・デジタル化は重要なテーマの一つです。しかし現実には、官公庁・医療機関・不動産業界・金融機関など、FAXが業務フローに深く組み込まれている業界は多く、すぐにFAXをゼロにすることは困難です。
インターネットFAXは、**「FAXを完全廃止できないが、できる限りデジタル化したい」**という過渡期のニーズに応えるソリューションです。紙の印刷・保管が不要になり、送受信データをデジタルで管理できるため、ペーパーレス化の第一歩として最適です。
導入事例・ユースケース
個人事業主・フリーランス
自宅にFAX機を置くスペースがない、月に数回しかFAXを使わないというフリーランスには、従量課金制のインターネットFAXが最適です。確定申告の書類送付、取引先への請求書FAXなど、必要なときだけ利用できます。
中小企業のオフィス
FAX専用回線(月額2,000〜3,000円)を廃止し、インターネットFAXに切り替えることで固定費を削減できます。複合機のリース契約の見直しと合わせて検討する企業が増えています。
リモートワーク・在宅勤務
オフィスのFAX機を使えない在宅勤務者にとって、インターネットFAXは必須ツールです。自宅のPCやスマホからFAXを送受信でき、オフィスに出社する必要がなくなります。
不動産業界
物件資料や重要事項説明書のFAX送付が日常的に発生する不動産業界では、大量送信の割引があるサービスが重宝されています。
セキュリティ面の詳細
インターネットFAXのセキュリティは、従来のFAXよりも優れている面が多いです。
通信の暗号化
サービスとユーザー間の通信はTLS/SSLで暗号化されています。従来のアナログFAX回線では盗聴のリスクがありましたが、インターネットFAXでは通信内容が暗号化されるため、第三者による傍受が困難です。
データの保持期間
サービスによってデータの保持ポリシーが異なります。選ぶ際に確認すべきポイントは以下の通りです。
- 送信完了後にファイルが自動削除されるか
- サーバー上のデータ保持期間はどれくらいか
- データセンターの所在地(国内か海外か)
- プライバシーポリシーに第三者提供の有無が明記されているか
機密性の高い文書を扱う場合は、送信後にデータを自動削除するサービスを選ぶことをおすすめします。
どんな人にインターネットFAXがおすすめ?
- FAX機を持っていないが、たまにFAXを送る必要がある人
- オフィスのFAX回線を廃止してコスト削減したい企業
- 外出先やリモートワーク中にFAXを送りたい人
- コンビニに行く手間を省きたい人
- ペーパーレス化を推進したい人
- 機密文書を安全に送信したい人
- DX推進の一環としてFAX業務をデジタル化したい企業
まとめ
インターネットFAXは、FAX機や電話回線がなくても、パソコンやスマホからFAXを送受信できる便利なサービスです。場所を選ばず、紙も不要で、デジタルで管理できるメリットがあります。
QuickFax JPは、登録不要・月額料金なしで、ブラウザからすぐにFAXを送信できるインターネットFAXサービスです。PDFをアップロードしてFAX番号を入力するだけ、3ステップで完了します。